−愛したのは、さかさまの世界に住む君でした。
ヒダカ(17)のクラスに、転校してきたマキ(16)は、転校初日にびしょ濡れのまま教室に入ってきた。
その日は、雲ひとつないよく晴れた夏の日だったのに…だ。
「今日は雨が、酷かったんです。
…私は正反対の空の下にいるので」
みんなマキを馬鹿にして笑っていたが、ヒダカには彼女が嘘をついてるようには見えなかった。
帰り道、同じようにびしょ濡れの人たちを見かけたヒダカは
“同じ場所にいながらも、正反対の空の下を生きてる人たちが一定数いる”
というこの世の秘密を知ってしまう。
ヒダカはマキを知ろうとしたが…
「さかさまの世界を生きる人同士はね、分かり合うことなんかできないんだよ。全てが正反対なの」
最後にその言葉を残したっきり、いなくなってしまったマキ。
8月のある夏の日。
ヒダカは、花火が空に打ち上がることを知る。
この日、君の空にも花火があがるなら…
同じ空を感じることはできないだろうか?
「さかさまの僕ら、
それでも手を伸ばしたい」
たったひとつの花火を、一緒に観るためひとつの望みに賭けるが…?
切なくも美しい、キミのねテレビ配給 映画「サカサマセカイ」。
主題歌 キミのね「フユノハナビ。」